海外では先行して発表のあったVAIO(R) Duo 13が、本日正式に日本でもリリースされた模様です。
ボディカラーは白と黒。
今のところシルバーモデルは無いようです。
その代わりに赤い筐体のモデルが出ましたが常用するには人を選ぶ感じです。
キーボード中央にあったオプティカルポイントの代わりに、縦の長さが短いコンパクトなタッチパッドが採用されています。
VAIO Duo 11で採用されていたオプティカルポイント、そんなに悪くなかったんですけどね。
慣れていない人には不評だったようです。
Duoシリーズの特徴とも言える背面のスライダー機構ですが、従来製品とは違い中央の1カ所にのみ存在しているようです。
従来のDuo 11で存在していた左右のスライダーはかなりゴツくて重量感はありましたが、そのおかげであまりガタつかないものになっていた気がします。
Duo 13では液晶パネルの引き上げ、押し下げもセンターポジションから行わないと、ちょっと不安が残るかもしれません。
過去の様々な機種において、オーナーメードでモバイル通信機能が選択できたタイプのものはDocomo回線を利用するSIMが挿せたはずなのですが、今回のモデルは Au のLTEになっています。
Docomo 法人営業がプッシュするマシンが マイクロソフトのSurface Pro になっている(と思われる)からでしょうか?
液晶パネル正面はフチ(ベゼル)が狭くなったため、かなりスッキリした印象を受けます。
Sony tablet Z を彷彿とさせるそのデザインは、今回の改良で一番評価できる点かもしれません。
背面を見る限りオプションのバッテリー装着は考えられていないようですね。
CPUの世代が新しくなったため消費電力を押さえられ、内蔵バッテリーだけで約18時間の長時間駆動が可能になったとのことです。(搭載されているバッテリーもさらに巨大になりました)
サイドもスッキリしましたね。
USB端子やメモリスロットなど各種端子がすべて背面に移動になってしまったことで取り回しも悪くなってしまいましたが、バッテリーのサイズを大きくするためのスペース確保のためでしょうから仕方ないことなのでしょう。(排熱とかも関係あるのかな?)
付属の電子ペンの行き場所が無いですね…と、さんざんみんなに言われたからかペンスタンドが付きました。
『これじゃない』感もたっぷりあるのですが、これで助かる人もいるのかもしれません。
個人的には任天堂DSのように内部に格納できる感じが望ましかったりしますけれど。(スペースやデザイン的な問題と、剛性にも影響しそうですが)
全体的な所感として、これ一体誰が得をするんだろう…ってところですかね。
Pad系にモードチェンジさせることを前提としたサーフスライダー機構のPCですから、片手で持つフィーリングも重要視されないといけません。
Duo 11 の重量でさえ重すぎなのに、さらに重くしてどうするんだろうか。
もちろん老眼な年齢の方には13インチモデルは待望だったかもしれませんし、長時間持つバッテリーもポイントは高いです。
ただ、なんというか頑張ったであろう改良点は当たり前すぎるというかなんというか。
利用頻度の低いRGB端子をようやく外し、HDMIをVGAに変換出来るアダプターでフォローするというのも最近のMac Book Air などでも当たり前のことをようやくできただけです。(評価できる点ですけれど)
というわけでこのDuo 13、個人的には買い替えに値しないマシンでした。
円安の影響もあってかベースのお値段もかなり上がってしまいましたし魅力がありません。
18時間も電源が取れない場所に出かけることはまれですし、本体サイズも大きくなって重くなってメリットがぜんぜんないです。
Ultrabookで世界初とかそういうフレーズが欲しかっただけと違うのかと。
マーケティング担当のせいなのか、営業担当のせいなのか。
というわけで、Duo 13をお薦めできそうなユーザーさん像はこんなところか。
細かい字を見ると目がしょぼしょぼする方
ノートパソコンを持ち歩く機会が少ない方
少しでもサイズの大きい液晶ペンタブレットが欲しい方
もしこの Duo 路線を続けるなら Duo 7 くらいのサイズで、サーフスライダーで可変する意味のある重量感(軽いってことね)のモノをしっかり作りこんでリリースして欲しいなぁ。
安曇野チーム、頑張ってくれよ~!
SONY VAIO Duo 13 詳細については → こちら
P.S. Duo 11 ユーザーの方は、長く使用するのであればオプションの外付けバッテリーをどこかのタイミングでキープしておかないと購入が難しくなる可能性が出てきちゃいましたね。ご注意を。