2015年2月16日、VAIO株式会社の新製品発表会イベント『 VAIO meeting 2015 』に招待されていた当ブログ管理人は仕事を早めに切り上げて、イベント会場のある渋谷へ向かったのであります。
地下鉄の改札を出てそのまま会場となる渋谷ヒカリエの入り口を目指します。
『 VAIO meeting 2015 』 のイベント会場は9Fらしいのですがどうやら直接は行けない模様。
いったん11Fまで上がってからエスカレータで下ります。
すでに会場前にはマニアックなファンの方たちが列を作ってならんでいました。
どうやら15時から報道向けに新VAIOの記者会見を行っていたところと同じ場所のようです。
受付を済ませ会場内に入ると大きなスクリーンが正面にありました。
招待されたユーザー用の座席数は200くらいはあったように思います。
スクリーンに交互に映し出されていたもう1つの内容がこちら。
どうやらニコニコ動画で生放送されてしまっていたようです。
自由席でしたが座る場所を間違えたかもしれません。
すぐ目の前の座席には新VAIOの機構設計リーダーの原田さん(左)と、プロダクトマネージャー笠井さん(右)が!
そして反対側前方には週刊アスキーでおなじみのライタージャイアン鈴木さん(左・赤いTシャツ)と週アスPLUS編集長代理の矢崎さん(右)かな?
そして司会進行は商品プロデューサーの伊藤さん(左)と広報の朝倉さん(右)でスタートです。
まずは執行役員の花里さんがご挨拶。
「自由だ、変えようとお知らせしてから、ようやく初のオリジナルPCを発表できた。どれだけ変わったのか。あえて『やりすぎた』『バカじゃないの』と言われるくらい、方向性を絞った製品になった」…とのこと。
そして登壇する予定のなかったVAIO(株)代表取締役の関取さんを召喚します。
関取さんは終始満面の笑みでお話しをされていました。
そして報道向けの新製品発表会では登壇しなかった副社長の赤羽さんも引っぱり出されました。
主だったメンバー紹介が終わると、執行役員の花里さんがおもむろに 新VAIO Z の実機を取り出してお披露目しました。
そして次にVAIO Z商品企画担当の黒崎さんが、VAIO Z のコンセプトを語り始めました。
パワーもあって携帯性にもすぐれた領域のマシンは存在していなかったので、そこを狙った商品にすることにしたということです。
そして「新VAIO 徹底分解」のコーナーに移ります。
インプレスなどでおなじみのIT系ライター笠原さん(右)も交えた分解トークショーがはじまりました。
今回の VAIO Z のコードネームは 神龍(Shenron)というのだそうです。
理由は掲載している写真にもある通りらしいのですが無理やり感もちょっとありますね(笑)
そして分解が始まりました。
実は安曇野産VAIOは治具という組立をサポートする器具を使いながら作っていく複雑な構造をしているのですが、さすが一流の技術者はドライバー一本でバラして行けちゃうんですね。
戻せるようにバラすためには慣れた方でも少し時間がかかるので、合間に新しいVAIO Zの秘密を解説してくれました。
こちらはさらにパワーアップした液晶画面についての解説です。
簡単に説明すると、よくあるノートパソコンのバックライトLEDの白い光は黄色と緑の2色で作られているそうなんですが、そこを光の三原色である赤緑青のLEDにすることによってより自然に近い発色が可能になっているそうです。
よくある液晶モニタでは赤の発色が悪いとか聞いたことがあるのですが、もともと赤い成分の入っていない光で照らされていたんだと思うと頷けてしまいますね。
最後までバラバラにした状態がこちら。
似たような筐体を持つ、SONY製 VAIO Fit 13A に搭載されていたマザーボード(手前)と 新 VAIO Z に搭載されているマザーボード(奥)のサイズ感はかなり違います。
外見は似ているように見えますが、中身のパーツ1つ1つをさらに追及して作られているのがわかります。
第二部は週刊アスキーの進行で 『自由だ。決めよう!!』 VAIO次期モデル決定超会議 というコーナー。
あまり興味がなかったのでここで退席して VAIO Z の体験コーナーへ移動します。
だって200名くらい来場者いますからね。
終わってからヨーイドンでは触る時間も、VAIO株式会社のスタッフさんと話す時間も無くなってしまいます(笑)
急いで体験コーナーに移動したつもりだったのですがすでに大勢の方がいました。
会場内にもまだまだ9割以上残っているはずなので抜けてきて正解だったような気がします。
すでに分解されている VAIO Z が解説とともに陳列されていました。
液晶面の強化ガラスの強さにはかなりの自負があるようで、こんな恐ろしいテストをさせてくれました。
鍵をガンガン打ち付けてもギコギコひっかいても傷1つ付きません。
これはスクリーンフィルム貼らないでもいいのかもしれないなぁ。
液晶画面の色の再現性についても一目で見てわかるような展示もありました。
確かに従来機種(左)よりも新 VAIO Z(右)のほうが肌の赤みがあっていい感じです。
そして5月発売予定の VAIO Z Canvas と、3月に受注開始の VAIO Z の BEAMS モデルもありました。
こちらが VAIO Z の BEAMS モデル。
会場でソニーショップの方らしき関係者さんが仲間内で話していた内容によれば、ものすごく生産数が少ないので注文が開始されたら一瞬で無くなるとかなんとか。
ちなみにBEAMSコラボモデルの特徴はなんといってもこのオレンジ色の存在感。
あとはこの位置にある BEAMS の刻印でしょうね。
その他は壁紙に BEAMS コラボのものがあるくらいということなんですがどうなんでしょうか。
体験コーナーを色々とチェックしていたらいつのまにか抽選会の時間になってしまった模様。
大急ぎで会場内に戻ります。
まずは週刊アスキーが販売してるフニャフニャ系素材で作ってあるインナーバッグが当たるとのこと。
もちろんハズレました。(1つ後ろの番号の人が当選してました)
次は今回のイベントのために作った(らしい)ポスターが当たるそうです。
もちろんこれもハズレました。
最後の抽選はフルスペックの VAIO Z を発売日前にお持ち帰りできるという、超豪華なものでした。
こちらの公務員の方に当たりました~。
おめでとうございます!
VAIO meeting 2015 と刻印の入ったただ1つの限定版になっているそうです。
抽選会が終わると全員が体験コーナーに移動しました。
20分くらいしか残り時間がないというお知らせがあったので、やはり途中抜け出して正解だったようですね。
そして 『 VAIO meeting 2015 』 の会場をあとにしました。
みなさんお疲れさまでした。
今回は事前情報もかなりあり、新マシンのお披露目としてはそんなに驚くこともなかったわけですが新しいVAIOである VAIO Z に賭ける社員の皆さんの熱い想いは十分に伝わってきました。
ただ、現状所有しているマシンで満足しているユーザーがいきなり買い換えるかというとちょっと難しい気がします。
当ブログ管理人も現在使用中の VAIO Duo 11 でもあまり不満を感じていないことと(安曇野モデルなので剛性も質感も良好)、新VAIO Zの重量感が自分の利用シーンを考えるとどうしても合致せず、すぐに手を出すタイミングではないなと思ってしまいました。
もちろんすでにサポートの切れている世代のVAIOを所有している皆さんには、丁度良い買い替えのタイミングかもしれませんから十分検討に値するマシンであることは言えると思います。
以下さらに個人的な感想。
今回の売り出し方は Macbook Pro や Air を意識し過ぎなんじゃないかなと思ったりして。(かなりくどいし既存のユーザー側はそれを意識してないと思う)
そもそもアップル製品を名指しで買う層の多くはファッションで買っているはずなので、そこにフォーカスを当てても意味ないんじゃないかなと。
VAIO = カッコイイ という周りのイメージが再燃してきてようやくスタートラインに立てるというか。
また、いくら理由を付けても 1.34kg は今となってはへビー級の部類に入るノートパソコンです。
13インチの画面サイズにこだわる理由も良く分かりません。(据え置き前提なら15インチの方がいいですし)
普通にデスクワークしたいなら VAIO Pro の 13インチがあるじゃないかと。
可搬性を高めたいならバッテリー持続時間を少し諦めるか、液晶サイズを諦めるかして軽量化方向にもう少し振らないともう駄目でしょう。(ギリギリ1kg切るか切らないかくらいでようやく合格点)
お絵かきに特化したいなら VAIO Z Canvas がありますし、クラムシェル風な2 in 1の重いノートパソコンはどうなんでしょうね。
Macbookシリーズがいくら重量を気にしない作りだからと言って、それより軽いからOKだろ?っていう理屈は通らないと思いますよ。
もちろん今は新しい会社の立ち上げ時期で金型をいくつも新たに起こしたり、機種のバリエーションを豊富に用意できないからこその13インチモデルのVAIO Fit A シリーズの筐体をある程度流用したというのも理解できます。
そのサイズ感と利用方法がフィットする方はぜひ購入してください。
良いパソコンであることは間違いないと思います。
それでも当日会場に来てくれた200名余りのVAIOファン全員に購入して欲しいと思っていたのであればもうちょっと工夫が欲しかったところです。
分かりやすい方策をいくつかあげると…。
- 会場に招待されたユーザー専用の刻印モデルを販売する。(そんなにコストアップにならないと思います)
- 招待ユーザーに別途ソニーストアで利用できるクーポンを発行する。(少額でもお得感があるだけで大きく違います)
- さらにニコニコの放送を見ていたユーザー専用の刻印モデルも販売する。(招待されなかったユーザーもフォロー)
これらのどちらか1つでも用意されていれば、背中を押されてしまうユーザーももっと増えたんじゃないでしょうかね。
ちょっともったいない…。
上手い具合に今回のモデルにニーズがピタリと合った方が大勢いて、予想していたよりも売れてくれるといいなぁとは思っています。
利用シーンをきっちりと明確にしていくポリシーはとても評価できます。
応援してますよ!(まだ買えないけどね)