kobo glo で読書をしていると、ページ送りをしている際などに操作ができなくなることがありませんか?
原因の1つとして考えられるのは、ページの切り替えの画面生成か何かで内部処理が重くなっている際に一時的に操作を受け付けないような状態に陥る場合です。
このときはしばらく待てば(それでも十秒ほど)操作できるようになったりするのですが、いくら待ってもどうにもならないケースもあります。
そんなときに疑いたいのが、microSDカードスロットに挿入しているメモリへのアクセストラブルです。
トラブルが頻繁に発生している方は、一度 microSDカードスロットに挿入した micorSDカードを抜いてみてください。
かなりの確率でトラブルが回避されるようになるかと思います。
しかし、すでに本体メモリだけでは収まらないくらい本をストックされている方も多いですよね。
そこで個人的におススメしたいのが、kobo glo の内蔵メモリを自分で交換してしまうことです。
それにそろそろ kobo glo が日本でリリースされて1年が経過します。
もちろんメーカー側は推奨していませんし保証も受けられなくなるとは思うのですが、その保証も切れる頃ですし快適な読書生活を手に入れるためにはぜひチャレンジしてみましょう!
kobo glo HDに関する記事は 『 kobo glo HDの内蔵メモリを4GBから32GBに増量してみました (図解付き) 』 をご覧ください。
手順の確認
それではこれからの作業手順をまず確認しましょう。
1)事前準備
2)kobo glo に内蔵されていた microSDカードの情報をバックアップする。
3)新しく用意した microSDカードへバックアップイメージを書き戻す。
4)作成したmicroSDカードを最大領域で使えるように領域を拡張する。
5)新しく作った microSDカードを kobo glo に戻し、蓋をして終了。
1)事前準備
それでは kobo glo の内蔵メモリを増やしてみましょう。
kobo glo を裏から見たところ。
クリアカバーなどを取り付けている方は、いったんこのタイミングで取り外してください。
上の写真ではちょうど左上のところにスライド式の電源スイッチがあるのですが、そのあたりを見て貰えるとピンク色の裏蓋との隙間が少しあるのがわかるかと思います。
その隙間に自分の爪(親指の爪くらいが丈夫で安全かも)か、同等な硬さと厚さを持つ何かを差し込んで少しずつゆっくりと外周を浮かす感じで外していきましょう。
このときに精密ドライバーやクレジットカードのようなものを使っていただいても構わないのですが、あまり奥まで差し込んでテコの原理のような勢いで外そうとしてしまうと、運が悪いとスイッチ部分を壊したり、蓋のツメを折ってしまったり、最悪のケースとして精密基板を壊すことになってしまうかもしれません。
差し込む長さは最大でも2~3ミリまでにしておいた方が無難です。
少しずつゆるめて、そこにカードか何かを噛ませておいてちょっとずつ外したエリアを増やしていくなどしてもいいかもしれません。
慣れると5分もかからなくなります。(最初はかなり苦労される方もいるかもしれません)
無事に蓋を開いた様子がこちら。
中央の白くて大きい四角のエリアが充電池だと思います。
その右下、中央部分に目的の内部メモリカードスロットがありました。
kobo glo が作られた時期によって 内部メモリーカードスロットには 4GBメモリが入っていることもあります。
当ブログ管理人がメモリ増設したkobo glo 3台のうち、2台が4GB、1台が2GBメモリでした。
ちなみに4GBメモリが挿入されていても、システム利用域含めて2GB分しか使わない設定がされているので、そこにあまり大きな意味はありません。
さてメモリを交換する前に、交換先となるメモリを用意しなければなりません。
kobo glo の内部メモリカードスロットはそれほど高速なアクセスはできないと思われますので、そこそこのスペックの micorSDカードを用意することにしましょう。
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ちなみに購入したのはこちらの microSDカードです。
内蔵されていた microSDカードには、kobo glo の根幹となるシステムデータも入っていますので、それを新しく用意したメモリに移さなければいけません。
ただし、丸ごとファイルをコピーすればよいという単純な話ではありませんので、これからその手順を解説していくことにします。
これより先の作業にはパソコンが必須となるのですが、お使いのパソコンに SDカードスロットがある場合には、microSDカードを SDカードサイズで使うためのアダプターに装着して利用してください。
もし カードスロットの無いタイプのパソコンをお使いの場合には、このタイミングでカードリーダーをご購入してください。
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個人的におススメなのがこちら。(そこそこ読み書きが早くて対応カードも多いのです)
2)kobo glo に内蔵されていた microSDカードの情報をバックアップする
それでは microSDカードをパソコンで読めるようにしましょう。
パソコンに直接差し込むか、もしくはUSBのメモリカードリーダー経由で 『 内蔵されていた microSDカード 』 を読み込めるように準備してください。
このときフォーマットをするかどうか、OSに確認される可能性がありますが 絶対にフォーマートをしないでください。
次に、メモリーカードの内容(ディスクイメージ)を丸ごとバックアップするためのソフトウェアを準備します。
フリーウェアとして無料で利用ができる日本製のソフト、DD for Windows というものを利用してみます。
シリコンリナックスという会社のソフトなのですが、配布もOKの様子。
DD for Windows の該当ページURL → http://www.si-linux.co.jp/techinfo/index.php?DD%20for%20Windows
DD for Windows 最新版(2014/11/04 時点)への直リンク → http://download.si-linux.co.jp/dd_for_windows/DDWin_Ver0998.zip
お早目に DD for Windows をゲットしてください。
※定期的にリンクが変更になったりこのソフトの存在が隠されるフシがありますので、必要な方は早めにぜひ。
パソコン上で解凍をし、ファイル名を右クリック → 管理者として実行 を選択してください。
[ ディスク選択 ] を押し、USBカードリーダーのドライブを指定します。
Windows 7 や Windows 8 など(8.1も)では、管理者権限で実行しないとUSBカードリーダーに入っているメモリカードを認識しません。
ご注意ください。
次にメモリーカードをバックアップするための場所を用意します。
[ ファイル選択 ] を押し、バックアップファイルを格納する場所を指定します。
このとき、自分で新しいフォルダを作成し適当な名前を付けておくとあとから探しやすくなり便利です。
今回はkobo_backup というフォルダを作成してみました。
次に、今作ったバックアップファイル格納用のフォルダ kobo_backup を選択します。
ファイル名にはバックアップファイルであることがわかるような名称を付けておきましょう。
こちらも kobo_backup という名称にしてみました。
バックアップファイルには ddi という拡張子が自動で着くようですので、作成されるファイル名は kobo_backup.ddi となるようです。
中央にある [ 読込 ] ボタンを押してください。
少しずつバックアップがされていきます。
しばらくすると読み込み(バックアップ)が終了します。
パソコンから microSD カードを抜きます。
kobo glo に入っていた このオリジナルの microSDカードは大切に保管しておいてください。
3)新しく用意した microSDカードへバックアップイメージを書き戻す
次に 新しく用意したメモリカード を、同様にパソコンにセットします。
[ ディスク選択 ] を押して、microSDカードを選択してください。
対象ディスクの容量が 32GB(見かけ上は少し減った数値が表示されます)あることがわかるかと思います。
次に先ほどバックアップをした、オリジナルのkobo gloのイメージファイルを新しいメモリカードに書き込みます。
[ 書込 ] を選択し、どのイメージファイルを書き戻すのかを指定します。
作ほど準備した、kobo_bakcup.ddi を選択します。
すると、32GBのメモリに 2GBのイメージファイルを書き戻そうとしているがそれでいいのか? と 問い合わせをしてくるダイアログが表示されます。(このままだと 32GBあっても 2GB 分しか使えないことになるけどいいのか? と聞いてくれているんだと思います)
[ はい ] を選択して書き込みを開始しましょう。
さらに確認されますが、気にしないで [ はい ] を選択してください。
バックアップファイルからの書き戻し作業が始まります。
しばらくすると書き込みが完了します。
これで半分終了です。
DD for Windows の作業はここまでです。
4)作成したmicroSDカードを最大領域で使えるように領域を拡張する
新しく作った32GBメモリーカードには、オリジナルとまったく同じイメージデータが書き込まれたわけですが、そのままでは2GBのメモリーカードと同じ空き容量でしか利用できません。
そこで電子書籍をストックしておくための空き領域を、別のソフトを使って拡張しておかなければなりません。
そのためのソフトもフリーソフトから探してみましょう。
MiniTool Partition Wizard が、機能的にも良さそうです。(日本製の類似ソフトは有料のものしか見つかりませんでした)
海外製(カナダ)のソフトになるのですが、個人利用は無料のようです。
MiniTool Partition Wizard の該当ページURL → http://www.partitionwizard.com/
MiniTool Partition Wizard最新版へのリンク → http://www.partitionwizard.com/free-partition-manager.html
ダウンロードページには広告で貼り付いている別のソフトのダウンロードボタンもあるのでご注意ください。
インストールをして実行をしてください。
左の 杖の絵がある方の MiniTool Partition Wizard を選択してください。
起動画面がこちら。
昔からディスクを操作するソフトは魔法っぽい商品名が付くことが多いのですが、海外もそうなんですね。
起動した画面がこちら。
2つのドライブが見えていますが、選択されて黄色くなっている方が kobo glo のイメージデータをコピーした 32GB の microSDカードです。
左からいくつかの区画に分かれているのですが、KOBOeReader を右クリックし、さらに Move/Resize を選択します。
選択されているスライダーを最大まで引っ張るか、数値を直接入れるかどちらかで利用できる容量を拡張しておきましょう。
今回は SWAP エリアと呼ばれる エリアをあらかじめ用意しておきました。
(kobo glo などではユーザー主導のファームウェアも公開されており、それを利用したくなった時にこれを設定しておくと便利だからです。 このツールを使えばSWAPエリアを削除してメインの容量を増やすのも簡単なので、あらかじめ作ってしまいました。必要のない方は最大まで拡張してもらっても問題ありません)
SWAPエリア用に 512MB くらい用意してみたので、このエリアも使えるようにしておきます。
このエリアを準備されない方は少し読み飛ばしてください。
SWAPエリア用に用意した領域を使えるようにするために、右クリックで [ Create ] を選択します。
メッセージが出るので [ Yes ] を押してください。
同じように領域のサイズを選択するのですが、もともとSWAP用に用意した領域のため最大で構わないと思います。
さらに、File System を [ Linux Swap ]に設定しておきます。
無事に設定準備が完了したようです。
※Swapエリアを作成しない方は ↓ ここから再開。
最後に左上のチェックマーク(赤で囲ってあるところの)を押し、領域変更作業を開始させてください。
[ Yes ] を押して、領域変更作業を開始させましょう。
自動で領域の変更作業が始まります。
これで microSDカードの作業が終了しました。
あとは kobo glo の内部メモリースロットに、新しく作成した kobo glo イメージの入ったメモリカードをセットします。
電源を入れて、内蔵ストレージの表示を確認してみてください。
に32GB(実際に使えるエリアはシステムが格納されている分を除いた数値になるので、32GBよりは少なく見えます)
問題が無いようなら裏蓋をキッチリ閉めて作業完了です。
快適な kobo glo 読書生活を楽しんでみてください。